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2009/4/6(月)

ガネーシャ神

 

 

■ 「夢をかなえるゾウ」
  
 

著者:水野敬也(みずの・けいや)

1976年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。

あらすじ

 主人公・僕の目の前に、突然現れたゾウの“ガネーシャ”。

僕が3か月前にインドで購入した置物にそっくりな姿をし、なぜか関西弁で話す、とてつもなく胡散臭い自称“神様”と、成功契約を結んでしまった僕。

ガネーシャは「今から自分が出す簡単な課題さえこなしていけば、お前は確実に成功する」と言うけれど、はたして……。

すぐにすねるし嘘をつく、甘い物好きでタバコもやめられない、まったく神様らしくない神様・ガネーシャが僕に命じる課題は「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかり。
「本当かよ!?」と思いながらも、課題を一つずつ実践していく僕。これで本当に成功できるのか?

過去の偉人の成功例から導き出される、誰にでも一日単位でできる超実践的な成功習慣を小説に織り込んだ、世界初の成功エンタテイメント!


 面白くて久々に一気読みをした本でした。このガネーシャはインドでもっとも人気のある神様ガネーシャで、人間の体にゾウの顔という日本では全く見かけないタイプであるが、ねずみが乗り物で、キバは片方が折れていなければならないそうだ。それにガネーシャの誕生秘話も面白い。

 「シヴァ神(破壊の神)の妻パールヴァティーが自分の垢で人形を作ったことにあった。多分、これも気まぐれに違いないが、すっかり気に入った彼女はその人形に魂を吹き込み息子にしてしまった。そしてまず、この息子に自分が入浴中の門番の役割をいいつけた。

そんなこととは知らずにこの家に戻ってきたのが夫のシヴァだった。でも、シヴァとこの息子は初対面、お互い「入れろ入れない」の押し問答になってしまった。すっかり激昂したシヴァはこの息子を殺そうとしたがなかなか歯が立たない(史上最強の神様のはずなのに…?)。そこでビシュヌの助けも借り、ようやくこの息子の首を切り落とすことに成功した。

 しかし、問題はパールヴァティーである。まさか自分の夫が息子を殺してしまうなどと想像もしていなかったから、この事態に激しく動揺し、嘆き悲しんだ。シヴァはもともと同情心の強い神様だから何とかしなければ、という訳で、とにかく家来の悪鬼たちに「すぐに何でもいいから首を用意してこい」と命令した。そこで悪鬼たちが慌てて出発し、ようやく見つけたのがゾウだった。ゾウは哀れにも首を切り落とされ、その首を死んだ息子の胴体につけて生き返らせた。こうして生まれたのがガネーシャである。」(インド旅の雑学ノートより)



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